お母様もアンティークディーラーだったらしく、物心ついたころから一緒に車に乗せられてフランスやらどこやらと仕入れに連れて行かれていたという。17歳にしてロンドンの蚤の市に自分の小さなお店をオープンしたキャロンさん。初めのころは偽物を仕入れてしまったり、と失敗もあったけど、経験を重ねるうちに、品定めをする目が肥えていったという。大学で経営を勉強したことはないのよ。「すべて自分の経験と向上心、あと仲間からのアドバイスで築き上げたのもの。」そのせいなのか、キャロンさんはいつも柔軟なアイディアをたくさん持ってて、それをなんのおしみなく周りの人と共有する。
そんなわけ合って、彼女は大のアンティーク好き、というかこれはもうマニアの領域。写真を見る限り、彼女の経営するFoss Farmhouseは建物の中も外も、キャロンさんの集めたかわいいアンティーク家具や雑貨がいっぱい!!(『素敵なカントリー』の11月号に彼女の特集が組まれてます。)
今日もティータイムのあと、持参したアンティーク調理用具を紹介してくれました。
マグカップに丸い蓋のついたような形の陶器。これ、1950年代の小麦粉入れ。この丸みを帯びた形、陶器という材質、そして赤と黒を基調にした幾何学的模様。それらがヒントになって1950年代製って分かるらしい。となりの男の子型のも、やはり小麦粉入れ。これは小麦粉メーカーが自社マスコットとして発売した通称Freddyくんで、プラスチックという材質が1960年代を物語っているらしい。
その前に並んだナイフ・フォーク。どれも1800年代ビクトリア朝のもの。右2つは持ち手が螺鈿(貝殻の内側、パール色の部分)を使っていることから、結婚式で使われていた食器と言え、ナイフはなんとウェディングケーキを切るためのもの。当時イギリスのウェディングケーキはどれも堅く、こんなふうに刃のしっかりしたものが使われてたらしい。真ん中のフォーク、よく見るととがった先っぽが矢印みたいな形になってる。これは瓶からピクルスを取り出す専用のもので、この形だと先っぽが一度刺したピクルスにひっ掛り、垂直に上に持ち上げてもスポッと抜けない効果がある。へ~。一番左のフォーク、これパン用。え、パンにフォーク刺すの?!・・・ビクトリア時代の食卓、自分の手でテーブルの上の食べ物を触るのはマナー違反とされたため、たとえフワフワなパンでも、この平べったいフォークで刺してから自分のお皿にサーブしたのだそう。
他にも、ミートパイを焼くときにパイ生地がへこまないようにするためだけの道具、とか、紅茶の葉っぱをすくうための装飾スプーンとか、とにかく、アンティークってやたらと「~するためだけの」という、「専用」ものが多いことに気付いた。こんなにこまかく道具がわかれてたら、一体一回の食事で何本のフォークやナイフや食器を用意しないといけないんだ・・・。食器洗いが大変だ・・・と思わずにはいられないけど、当時そんな晩餐会をする上流階級のおうちには、もちろん皿洗いのメイドがいたんでしょう・・・。
どの国にもアンティークとか骨董品好きっているけど、キャロンさんは生まれた時からアンティークに囲まれて育った、まさに筋金入りの骨董マニア。「一見ぼろぼろでも、古いものほど素材がよく、使い手のことを意識したデザインが多いことがよくあるのよ。」確かに時間がかかるけど、そういう丁寧に作られた道具を使うことで、自分も丁寧なモノづくりができるのかもしれないなー。
ということで、最後にキャロンさんがオーナーを勤めるB&B、Foss Farmhouseのホームページを:www.fossefarmhouse.com
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