ナショナルギャラリーはニューヨークのメトロポリタン美術館にも負けない、ワシントン最大の美術館。
建物は西館と東館に分かれてて、東が比較的モダンなものを扱う。建物そのものがユニークな形。
太陽の光がいろんな角度から入ってきて、ロビーはすごく明るい。
ゴーギャンの《ヤコブと天使の格闘》1888年、今回生で見ました。ゴーギャンがタヒチに移る前の作品。
対角線に伸びた木の幹で、画面が二つに分かれてる。左のシスターたちは現実の世界、右の天使たちは幻想の世界。ひとつの画面に二つの世界が描かれている。赤・黒のコントラストも印象的。
タヒチに移った後も、宗教は常にゴーギャンのテーマだし、一枚の絵の中に現実と現像が混じっているのもゴーギャン特有の描き方かもしれない。
時代を追って見ていくと、野性的なもの、母なるもの、近代文明に犯されていないもの、自然そのものへの、ゴーギャンの果てしない憧れと敬意をしみじみ感じる。その憧れゆえか、タヒチの自然は神聖化され、人々は聖人のようなオーラを放つ。土着の神話、言語を学ぼうとした形跡がいたるところに見られる。
アダムとイヴのイヴをタヒチの女性に重ねた作品、1892年のもの。(撮影禁止だったので私のスケッチで。)
聖書の中のモチーフも、南国風にアレンジ。
イヴの背後を飛ぶヘビはエリマキトカゲに、誘惑の実りんごは南国の花に。
今回、宗教がゴーギャンにとっていかに大きな要素だったのか、実感。
ゴーギャンの描くタヒチは、単なる南国のパラダイスではなく、彼にとっての神話の舞台だったように思えた。
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