2010年12月4日土曜日

差し入れ

12月4日カフェのバイト。
常連のIさんが手作りパンの差し入れをくれた。

この自称画家のIさん、まるで漫画かドラマのキャラクターみたいに、とつかくオモシロすぎる。
Iさんと初めてお目にかかった時の私の印象を一言で表すなら、
「え、なんでホームレスのじーさんが店内にいるん?!」
・・・失礼極まりないですが、そのほほほっそりした体つきと、こんがり日焼けした肌と、もじゃもじゃの髭と一つに結んだロン毛が、切り詰めた野性的な生活を思わせずにはいられなかった。

しかし、実はこの人物、またとない才能の持ち主。というか万能。というか天才。

たまに風のようにふらっとやってきて、カウンター越しにビールを数杯飲んでるIさん。
「差し入れだよ~」といって手作りのお弁当をよく持ってきてくれるらしいけど、このお弁当が天下一品だとか。おかずの一品一品すべての完成度がプロも顔負けらしい。

そして、今日持ってきてくれたのは、パン。無花果とくるみのライ麦パン!

おうちにスチームの出るガスオーブンがあるらしく、家庭では再現しにくい表面が堅い、まるで売り物と見違うクオリティーのパン。ほんとにおいしいんです。

ポケットからは、「これもあげる」と、海岸の石を削って作ったというフクロウの置物も出てきた。作品を見せてもらったことないけど、画家さんだから絵も上手なんだろな。

どうしてこんなに料理に詳しく、しかも上手いのか。いつから料理を始めたのか尋ねると、
「初めて作ったのは、小学校4年生のとき、肉まんを皮からつくった。」
・・・天才児だ。

つつけばつつくほどネタがいろいろ出てきて、Iさんおもしろすぎ。趣味はロッククライミング、その昔ベースにはまってレコードを1枚出したことあるらしい。そのほか、若いころ土木関係の仕事アイルランドに住んでたとか。とにかくなんでも知ってる、見た目からは想像もつかない博識。生活もワイルド。現在のお家、冷暖房なしで、移動はすべて徒歩。「昨日岩国まで歩いたよ。」とか言い出すからびっくり。

それにしても、ほんまかいな。初対面では、はたしてIさんの話のどこからどこまでが真実なのか分かんない。けど、会う度にその話しの物質的証拠が持ち込まれ、どうも真実が多いことが発覚してくる。今日なんか、「すごいもん見せてあげる」といって鞄から紙切れを。なになに、電気・ガス・水道代の請求書だ。

「・・・1134円」

こんな数字を見たことあるでしょうか。ほんとに冷暖房ないんですね。この請求書、ある意味で賞状ですよ。

なんなんだ、この人。怪しすぎて面白すぎて、愛敬があって、ほんと風みたいにふら~っとあちこちを放浪。絵に描いたような自由人、アーティスト。一人身で携帯も持ってないから、姿を見掛けないと「Iさん家で一人凍え死んでないかな・・・」と心配になる。どうぞ、これからもお元気で、おいしい差し入れおねがいします。

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